新緑に包まれた赤城山稜を歩く

 雲一つない晴れわたった5月21日日曜日の朝7時にマイクロバスで桐生倶楽部を出発。 参加者合計8名(女性1名と新人男性1名を含む)である。
 新緑の眩い渡良瀬渓谷から根利街道に枝分かれして8時20分に花見が原キャンプ場に到着。人影はまばらである。足にやさしい熊笹の間の一本道を踏みしめて登る。元気な鶯のさえずりが心を奮い立たせる。
 1時間歩いて岩場を横切ると木道が現れる。この辺から傾斜は増すが歩きやすさは続く。尾根に出るとあたりは一層明るくなり、柔らかな新緑の前方遠くに青緑色の小沼が、すぐ直下に大沼が現れる。
 11時半に赤城山の最高峰である黒檜山頂(1828n)に到着。三百六十度近い雄大な展望だが、遠方の雪山は霞んでいる。
 12時10分に下山開始、すぐに登り道から分かれて広い裾野を下り、鞍部から再び山稜を登って12時40分に駒ヶ岳(1685m)に到着した。
 登山道には可憐な姿をとどめる青いスミレ、赤い小粒な蕾をつけたツツジが見られた。一カ所だけ鮮やかに咲き誇るシャクナゲのえんじ色に目を奪われた。小休止の後、12時55分に大沼を眼下に最後の下山を開始する。鉄梯子と石ころ道との急な坂を下り、1時45分に登山口に到着。
 我々のバスはキャンプ場から赤城北面道路を回って近くの駐車場で待っていてくれた。バイクの目立つ、明るい新緑の道路を下って2時40分に見晴らしの湯に到する。日光がふりそそぐ浴槽にゆったり浸かって元気を取り戻して3時半に出発、4時半に桐生倶楽部に帰還した。今後は黒檜の長い稜線を目にする度に、今日のあの登りと急な下りを思い起こすことであろう。
(山口記)

 


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