客間の明かり   桐生倶楽部拝見 「1号室」

 

 背の高い大きな窓から柔らかな陽光が差し込む、明るい白壁の桐生倶楽部「1号室」。コの字形に並べられた机には、シンプルな木のいすが合わされている。 桐生の街から世界の人々へ  ここは1953年3月9日、国際的な社会奉仕活動に取り組む団体「桐生ロータリークラブ」が発祥した部屋。
 入り口には、その歴史を示す木のプレートが飾られている。この部屋から桐生の街、そして世界の人々へと思いを巡らせ、さまざまな意見が交わされてきたのだ。
  桐生倶楽部の庭には立派な桜の木が立っている。議論の中、時には庭側の大きな窓に目をやり、美しい桜の花に、心慰められたこともあっただろうか。
 今年も間もなく桜が花を咲かせ、庭をピンクに染める。それをめでつつ、心静かに会議に取り組めば、難題に対する妙案があるいは出るかもしれない。

【データ】桐生倶楽部=桐生市仲町二丁目9の36  45-2755、社員でなくても社員の紹介か、理事会の承認があれば有料で利用可能ー号室=定員30人、
半日4100円、午前9時から午後5時まで6400円、午後5時から同9時まで5400円。飲食OK。

「つづみを持つ芸子」牧島要一画
 桐生工業高校で長年、教壇に立っていた牧島要一作の人物画。

 牧島は、前にに紹介した「桐生倶楽部風景」などの風景画に加え、歴代理事長の肖像画も手がけ、数多くの作品が倶楽部の壁を彩っている。この絵と向かい合う壁に展示されている静物画は、牧島から外光派の技法を学んだ保倉一郎さんが牧島のアトリエで描いた作品というのも一興か。

 
 

h21.3.25桐生タイムス記事pdf